多くの女性が子育てや介護、家事などの様々な理由で正社員からパートタイムへの転換を考えているかもしれません。
ただ正社員とパート、両方にはそれぞれの長所と短所があります。
また、正社員からパートに変わる際の失業保険や退職金などの取扱いについての疑問も存在します。
この記事では、そのようなメリット・デメリットなどとあわせて、正社員からパートへ転職しやすい職種についても触れていきます。
同じ会社で正社員からパートへの変更できる?
会社内での正社員からパートへの職種変更は、基本的には可能です。
この変更を行うと、労働条件が変わるものの雇用そのものは継続されます。
ただ、中には変更の際に退職願の提出を求める会社もありますが、この場合でも労働者が不利益を被ることはありません。新たにパートとしての労働条件が設定されるのです。
しかし、重要な点として、会社が一方的に正社員からパートへの変更を強いることは法的に問題があるため、十分注意が必要です。
出産、産休を機に「正社員からパートに変わるよう」指示するのは違法!
妊娠や出産、産休や育休を背景に「正社員からパートに変わるよう」会社から指示されることは、違法行為である可能性が高いです。
ここでのポイントは、単に「無理やり降格させる」ことだけでなく、会社がそれを「強く求める行為」そのものが問題となる点です。
具体的には、男女雇用機会均等法の9条に、「妊娠や出産を理由とした不利益な取り扱い」が禁止されています。
特に9条3項には、『妊娠や出産、あるいは関連する休暇を求めたことなどを理由に、女性労働者を不利に扱うことはできない』と明記されています。
もしこのようなことが起きた場合には会社に確認し、「正社員からパートへの変更」は解雇に等しいため、「解雇理由証明書」を発行してもらいましょう。
また直接上司に話を聞き、その内容をスマホやICレコーダーで録音しておくことをおすすめします。
問題が改善しない場合には、会社からの「解雇理由証明書」や録音した内容などを証拠として持参して、労働局へ相談するようにしましょう。
正社員からパートに変更するメリット
パートタイムの仕事には収入の面などのデメリットもあるかもしれませんが、パートならではの魅力も豊富です。以下、その4つのメリットを紹介します。
時間に融通が効く
業務時間が短縮されることで、自分や家族のための時間を増やすことができます。正社員の忙しい生活では家事が負担になることも、パートなら避けられます。さらに、仕事と家庭の両立がしやすくなり、生活のリズムも安定します。
業務のストレスが軽減
難しい業務や大きな責任は正社員が担うケースが多いので、精神的な負担が減少します。過度な仕事の要求や休憩時間の犠牲になることも少なく、心にゆとりができます。その結果、家庭内でのイライラも減り、より穏やかな子育てができるでしょう。
休日取得が容易
子育て中のママには予期せぬ休みが必要になることがありますが、パートなら休みを取得しやすい。正社員としての「申し訳なさ」もパートなら軽減し、子供を優先する判断がしやすくなります。
定時帰宅が可能
正社員としては残業が常態化しがちですが、パートなら定時に帰ることが基本です。仕事後の予定も組みやすく、定時間際の追加業務も断りやすい。周りの人たちもパートの仕事の範囲を理解してサポートしてくれることが多いです。
パートタイムの仕事を選ぶことで得られるメリットは多いです。給与面での違いを割り切ることができれば、多くの利点を享受することができるでしょう。
正社員からパートに変更するデメリット
正社員からパートへの転職を検討する際、考慮すべき4つのデメリットが存在します。以下、そのポイントを簡潔にまとめています。
収入の減少
大きなデメリットでは収入が減少するの間違いありません。
パートでは基本的に時間給となります。長期休暇時などの労働時間の減少や、正社員時代のボーナスの無効化により、収入が大きく減少する可能性が高いです。
会社の福利厚生が改悪されることが多い
パートとしての福利厚生は正社員に比べて制限がかかることが一般的です。有給休暇の無効や社会保険、雇用保険への非加入など、確認事項は多岐にわたります。選ぶ就業先によっては、これらの福利厚生が利用可能な場合もあるため、事前の確認が必要です。
仕事の充実度に関する不安
パートの仕事内容は、正社員時代に比べると単純である可能性が高いです。そのため、物足りなさを感じることが考えられます。時短勤務など、他の選択肢も考慮することが推奨されます。
再転職のハードルが上がる
正社員からパートに転職すると、履歴書上の経歴が一見短くなることが考えられます。特に短期間の正社員経験や頻繁な転職歴がある場合、再転職時の面接でのハードルが高くなる可能性があるため、注意が必要です。
これらのデメリットを考慮し、転職を検討する際は十分な情報収集と検討が必要です。
退職金や有給はどうなるの?
正社員からパートへの変更に関するよくある疑問を、分かりやすくお答えします。
退職金はどうなる?
正社員からパートに移行する場合、もし会社に退職金制度があれば、退職金が支払われることがあります。
具体的には、正社員の契約を一度終了し、その後でパートとして再契約します。
この正社員契約の終了時に、退職金が支払われる仕組みです。ただ、退職金をこのタイミングで受け取ると、税金の負担が増える可能性があるので注意が必要です。
理想的には、会社を退社する際に退職金を受け取る方がおすすめです。
会社の退職金に関する規定にもよるので、不明な場合は会社の給与関連の部署に退職金のことを聞いておくのがベストです。
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有給休暇は?
正社員からパートに変わったとしても、既に獲得している有給休暇はそのまま保持されます。
そして、今後の有給取得については、パートとしての契約内容に基づいて付与されることになります。
ただ、働いていた期間は、正社員時代からの勤務年数も合算されますので、パートになったからと言って、有給休暇がもらえなくなるわけではありません。
失業保険や社会保険について
正社員からパートに変わると、失業保険や社会保険の取り扱いについて疑問が生まれますね。以下、そのポイントを簡単に解説します。
失業保険について
正社員からパートに、または別の職場へと変わった場合でも、以下の条件を満たせば失業保険に引き続き加入可能です。
1. 週20時間以上の労働
2. 31日以上の雇用が見込まれる
社会保険について
社会保険も、以下の条件をクリアすればパートの状態でも加入ができます。
1. 週20時間以上の労働
2. 月収が88,000円以上
3. 1年以上の雇用が予想される
4. 学生ではない
5. 従業員数が501人以上の会社、もしくは500人以下でも社会保険の加入が労使で合意されている会社での勤務
正社員からパートに変わっても上記の条件を満たしている場合、社会保険はそのまま続行できます。
もし、社会保険に加入しない場合、配偶者の扶養に入るか、入らない場合は国民年金・国民健康保険に自ら加入する必要が出てきます。
まとめ
この記事では、同じ会社で正社員からパートに変わる場合のメリット・デメリット、そのときの退職金や保険の影響などを詳しく説明しました。
要点として、正社員からパートに変わる際には、必ず本人の同意が必要です。
もし、同意せずに変更されてしまった場合は、”労働局”などの公的機関に相談することがおすすめです。
正社員とパートの働き方にはそれぞれ長所と短所が存在します。後悔のない選択をするために、その特長をしっかりと理解し、自分のライフスタイルや希望に合った働き方を選択しましょう。
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